三澤ブログ(リアル)

世の中で起きている出来事をつまみながら、未来の在り方を模索します。

地球は悪人の星?

「アイツはクズだな」「私はクズだから」と、“クズ”という言葉に慣れ過ぎていないだろうか。
“クズ”という単語自体、誰かをバカにする時だけでなく自虐としても使われているのが興味深いところではあるが。


過去に日本の古典や漢文に特化した大学に通っておきながら、当時は西洋の哲学を独学で研究していた。
西洋哲学というのは実生活や仕事などにおいて身の回りの様子を捉えるテクニックではなく、論理的思考の得意な脳みそが手に入る事が一番のメリットとなる。

 

しかし最近は、世の中、いや、この地球、人間の暮らすこの世界の正体に迫る東洋哲学の壮大さにハマっている。


たとえばその一つが「この世界は仮想空間」という考え方だが、そのコンセプトは映画『マトリックス』シリーズや『13F』の根幹を支えている。
「映画だからそんなのウソだよ」と思う人もいるだろうが、映画というものはそもそも国家的な宣伝広告の一環だった事に注意したい。


“クズ”の話に戻るが、世の中を見ていると“クズ”な人々がいわゆる勝ち組にいるケースが多い。


銀行や郵便局のATMの横に投げ捨てられているレシートをチラッと覗くと残高に結構いい金額が書いてあったり、中小企業の社長が何かやらかすのと年金機構が7億9000万円ドブに捨てるのとでは報道のスケールが明らかに違ったり…………まぁ、ココでは書けない事例も山(エベレスト5000個分)ほどあるが。


浄土真宗には『悪人正機』、つまり「悪人ほど救い甲斐がある」という考え方がある。

悪人正機 - Wikipedia


「人間は全員悪」というネガティヴ思考を植え付けたり「結局救われるんだからどんどんクズ行為してみぃや」と煽ったり、当初にいろいろ目的があったのだと思う。


ネット上でよく出回っているが、「不良にならずまともに努力してきた人よりも、ちょっと更正しただけの不良がメチャメチャもてはやされるのはおかしいだろ!」というこち亀の画像は、まさにこの思想に反発している形となる。


よく考えてみれば『免罪符』や『法華経』だって、お金さえ払えば罪が消える、法華経を唱えれば救われる(むしろ教えを信じないヤツは罪)という何やらムチャクチャな代物だ。
『保釈金』にしても、乱暴に言えばあれは犯罪者が裏口から刑務所を出るのを助けるような制度である。


書店などで浄土真宗の開祖・親鸞ブームがたびたび起こるが、彼は「すべての人間=悪人」という考えの持ち主なので、“クズ”で溢れかえった現代でウケる理由もわからないでもない。


だが、ものすごくスケールのデカい視点で見ると「地球は宇宙における悪人たちの牢獄」と結論づけている人(アメリカの生態学者、エリス・シルバー博士など)も世の中にはいるわけで、彼らの一見ぶっ飛んだ主張もひとつの事実として参考にするのが真のグローバル社会の在り方だと思うが、世の中はあいかわらず地球という小さな惑星に夢中である。